クレジットカードのエラーコードでG12とはどんな意味がある?

いつものようにクレジットカードを使っていると、今まで問題なかったのに突然「G12」というエラーコードが表示されて驚いた、という経験のある方は多いのではないでしょうか。

 

今回、よくありがちなエラーコード「G12」について、原因と対策をご紹介します。決済エラーで表示されるエラーコードにはそれぞれ意味があります。

 

覚えておくと後に助かる場合もありますので、ご参考にしてください。

 

クレジットカードでエラーコードG12とは?

エラーコードG12は「利用者都合あるいはカード会社都合により決済できないとき」に表示されるコードの意味です。そういわれても何が何だか分かりませんよね。

 

簡単に説明すれば「何らかの理由で決済できないカード」を使ってしまうと、このエラーコードG12の対象となります。少しややこしさがあるエラーコードとなっています。

 

G12エラーが表示された場合は取扱が出来ないカードで、原因はカード会社によって異なりますので様々な原因が含まれていますが、代表的な原因と対処方法について見ていきましょう。

G12エラーの代表的な原因

磁気不良

原因としてカード本体の磁気不良が挙げられます。クレジットカードは磁気ストライプ(黒い帯のような部分)が傷つくとうまく読み取りができなくなり、G12エラーが発生してしまいます。

 

支払いの遅延なども特になく、普段使っているお店でいきなりG12エラーが出たときには、まずは磁気不良を疑ってみましょう。磁気ストライプは尖ったもので傷つける以外にも、強力な磁力の近くや高温環境に置く、水で濡らすなどでも容易に壊れます。

 

また、最近ではICチップ式のカードが増えていますが、こちらも汚したり傷つけたりすると、読み取れなくなりますので注意しましょう。ただ、磁気不良でもケースによってはエラーが表示されないケースも考えられます。

 

不正利用の疑い

G12エラーになりがちなのが、不正利用の疑いによる取り扱いストップです。クレジットカードは不正利用が疑われる(不正検知システムに引っかかる)と一時的に決済機能を止められてしまいます。

 

多少不便ではありますが、これは利用者を守るための仕組みでもあり、24時間厳格にチェックされています。重要なのは「疑い」の段階で止まることです。たとえ実際には不正利用でなくても、怪しいと思われた段階で一度カードがストップします。

 

不正利用が疑われやすい取引としては「現金化の疑われる換金性の高い商品を購入する」「普段あまりクレジットカードを使っていない方が突然高額決済をする」「居住地から離れた場所で突然決済を行う」などが代表的です。

 

なお、現金化に関してはカード会社の規約により明確に禁止されています。故意に行ってしまうと、強制退会をはじめとする重いペナルティが与えられますので、決して行わないように注意してください。

 

限度額オーバー

あらかじめクレジットカードに定められている利用限度額(利用可能額)をオーバーした場合にも、エラーコードG12が表示されるケースがあります。

 

何気なくカードを使いすぎてしまい、決済エラーを起こした経験がある方も多いのではないでしょうか。限度額の計算でありがちなミスとして、「ショッピング限度額と「リボ払い限度額」の混同が挙げられます。

 

カードにはショッピング払い用の枠とリボ払い用の枠があり、たとえばカード全体でショッピングは50万円まで利用できるが、リボ払いにはそのうち30万円しか使えない、といったケースが珍しくありません。

 

現在利用中カードの利用枠は、契約書類やカード会社ごとのマイページなどでチェックできますので、いざというときに困らないよう念入りに確認しておきましょう。

 

ちなみに、実は限度額を超えたとき専用の「G55」というエラーも用意されています。しかし、実際にはG12でまとめて表示するカード会社も多いのが実情です。

 

返済の遅延

指定日に返済を行わず、カードが一時的に止められている場合は要注意です。このまま放置してしまうと「ブラックリスト」に載りかねない、大変危険な状態です。

 

また遅延については今お使いのカードだけはなく、現在所持している他のカードまで影響を及ぼす可能性もありますので、早急に対処が必要となります。

 

基本的にクレジットカードは信用情報機関の情報を共有していますので、遅延などがあった場合は分かるようになっています。

 

有効期限切れ

カードの有効期限が切れていても、利用者都合により決済できないとしてエラー表示される時もあります。複数のカードを持っている場合、普段使わないカードの切り替えを忘れがちです。

 

「まさか」と思わず、念のため確認してみましょう。有効期限切れの場合は単純に有効期限が切れているだけですので、不安な部分はほとんどありません。

 

脱会したカードの利用

特に久しぶりにクレジットカードを利用する方に多いのですが、以前利用していたがすでに脱会しているのを気づかず、カードを使ってしまった。このような時はカードは当然利用できません。

 

脱会カードはただのプラスチックの板ですので、クレジットカードとしての機能は失われています。但しEDYなどの機能はそのまま利用できる場合が多いので、ハサミを入れる前に調べておくといいでしょう。(ICチップに損傷がある場合は厳しい)

 

エラーコードG12の対処法

では、G12のエラーコードが表示された場合、どのような対処をすればいいのでしょうか?具体的には以下のような対処法がありますので、気になる方は読んでおいてください。

磁気不良の対処法

磁気不良が疑われる場合、まずはネットショッピングで決済できるか試してみましょう。ネットショッピングでは問題なく決済できるのであれば、物理的なカードの破損、つまり磁気不良の可能性が非常に高いです。

 

磁気不良であるなら、基本的にカードの再発行を行う必要があります。ただし、カード会社にもよりますが、再発行には1000円程度の手数料がかかることも少なくありません。

 

もし次のカード更新が間近に迫っているのであれば、ネット決済専用のカードとして当面は我慢するのも良いでしょう。ちなみにイオンカードなど一部のカードでは、銀行ATMを使って磁気を復活させるサービス(ATM磁気復元サービス)が用意されています。

 

おもに磁力で磁気が狂ってしまったカードを復活させられるサービスで、残念ながら物理的に壊れているようなケースは対象外です。とはいえ試す価値はありますので、対象カードであれば一度お試しください。

不正利用疑いの対処法

不正利用の疑いでG12エラーが出たと考えられる際には、何よりも先にカード会社へ連絡して、不正利用ではないと伝えることが大切です。また誤検出も考えられます。

 

単なる誤検出であれば、自分の意志による購入だと伝えるだけで決済可能になります。また、万が一本当に不正利用をされていた場合には今後の対処方法を教えてもらえます。

 

いずれにせよ一度はカード会社に連絡しましょう。

限度額オーバーの対処法

限度額で引っかかったのであれば、利用可能額の増枠を検討しましょう。増枠は「恒久的な増枠」と「一時的な増枠」に分かれており、一時的な増枠であれば電話一本で叶うケースもあります。

 

そしてまだ支払日を迎えていない利用分について、前倒しで支払う手もあります。前倒しで支払うと、支払った金額分の利用枠が開きますから、以後は通常通り決済可能です。

 

ただし、前倒しは基本的に口座振り込みによる支払いで、振込手数料が利用者負担となります。労力も費用もかかりますので、よほど急いで枠を空けたい場合以外は、おすすめできません。

 

増枠・前倒しいずれも気が進まないようであれば、次の利用日まで我慢するのも良いでしょう。時間はかかりますが、手間もコストも必要なく自然と元通りになります。

返済遅延時の対処法

返済遅延では、利用者に対し電話や書面にてカード会社から催促の連絡が行われます。ですが、カード会社からの連絡を待つのではなく、気がついた段階で速やかに自分から連絡すべきです。

 

時間がかかるほど、延滞金が加算される、信用情報が傷つくなど自分にとって不都合な結果となりかねません。支払いが厳しいので連絡するだけ無理、と思わず相談をするという考えを持つことも大切でしょう。

 

即座の支払いが難しい場合には、支払いを一定期間待ってもらえたり、分割などにしてもらえたりするケースもありますので、まずは一度相談してみましょう。

 

なお、何度も延滞を繰り返すなど悪質な利用者でなければ、延滞分の返済が終わった段階で元通りカードが使えるようになります。

有効期限切れの対処法

カードの有効期限切れが近づくと、通常は次のカードが自動的に郵送されてきます。ギリギリになって届くのではなく、カード更新期限の約1ヶ月前ぐらいに届くと思われます。

 

忘れないように、届いた段階で切り替えておくことが大切です。但し稀ですが、知らない間に強制退会などになっていた場合、更新カードが届かない場合も考えられますので十分注意しておきましょう。

脱会カードの対処法

脱会カードはクレジット機能が無効となっているので、そのカードは処分することを考えておくといいでしょう。但しEdyなどの残高が残っている場合は残高移行などの対処が必要となってきます。

 

また上で挙げたエラー全てに共通していることですが、クレジットカードは1枚だけではなく、このようなエラーが出た場合に対処できるように、もう1枚は所持しておきたいところです。

 

何かと複数枚カードはあると便利ですが、その反面管理ができなくなってきたりしますので、カードの管理はしっかりと行いましょう。

 

G12エラーは他のカードに影響がある?
上記のようにG12エラーが表示された場合であっても、基本的にほかのカードは関係ありません。そのカード自体の磁気不良であったり、限度額のオーバーであったりと、カード固有のトラブルであるケースが大半です。
ただし、返済遅延などでブラックリストに登録されると、手元のカードが次々に利用停止となる恐れはあります。最悪の場合、すべてのカードが強制解約される可能性まで考えられますので、不注意で返済に遅れてしまわないよう注意しましょう。

 

解決できない場合

エラーが出た際にいろいろと対処をされると思いますが、実際エラーが出たときその場で解決できる可能性は低いでしょう。別のカードを使ったりして対処すると思います。

もし解決できない場合はカード会社へ連絡をするのが一番手っ取り早いです。連絡をするとエラーの原因を教えてくれますので。放置しておくのではなくきちんと対処することが大切です。

原因を追究しておくと次回よりスムーズな対処ができると思いますので、カード会社に連絡を入れておくといいでしょう。

また、カード会社の連絡先については基本的にカード裏面に記載されている場合が多いですので、一度裏面を見て電話番号を調べる、もしくはカード会社のwebサイト等で連絡先を調べるなどの対処が必要です。

まとめ

このページでは、クレジットカードでエラーコードG12が表示される場合について、よくある原因や対処法をご紹介しました。エラーが表示された際、まずは自分なりに原因が何かを考えてみるといいでしょう。

 

上で紹介した中に思い当たる節があるかどうか一度考えてみて、どうしても分からない場合は落ち着いてカード会社へ連絡することです。不正利用が疑われた場合などは、カード会社へ連絡するだけでも解決します。

 

またとっさに慌ててしまわないよう予備のカードを持つなど「代替となる決済方法を用意」するのはいいのですが、必ずエラーが出たカードは原因を調査しておき、次回よりエラーが出ないようにしておくことがベストです。